尿路結石の予防
尿路結石は生活習慣病に分類されており、発症の原因の一つとしては、食習慣の欧米化が挙げられています。
尿路結石を予防するためには野菜を多く摂り、動物性たんぱく質を多く含む肉・卵・魚の内臓、脂肪、塩分、糖分を控えめにすることがきわめて大切になります。
また、ビールに含まれる「プリン体」は尿酸値を上げるので、アルコールの摂取もできるだけ控えるようにしましょう。
石を作る原因のひとつである「シュウ酸」は、たけのこ、ちりめんじゃこ、ほうれん草などに多く含まれますが、ゆでることでシュウ酸は減少します。
また、お茶やコーヒーにもシュウ酸は多く含まれます。シュウ酸はカルシウムと一緒に摂取すると結合して体外に排出されます。
また、果物や野菜に多く含まれるクエン酸は、カルシウムの結石化を防ぐ効果があります。
尿路結石の患者は野菜の摂取量が少ない傾向もあるため、自ら進んで野菜を食べるようにしましょう。海草に多く含まれるマグネシウムにも、結石を防ぐ効果があります。
尿路結石の再発
尿路結石は再発する可能性のある病気で、治療後に安心して以前のような食生活を続けていた場合、5年後の再発率は約50%といわれています。
30歳前後に尿路結石を発症する人は将来メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)を発症する可能性が高いと指摘されており、食生活の改善が必要です。
尿路結石の再発防止に効果があるのは、何といっても水分の摂取です。できる限り、一日当たり2リットル以上の水を飲むよう心がけましょう。
尿酸・カルシウム・シュウ酸など結石を作る物質の尿中濃度は、食後2〜4時間で高まるため、就寝時間の4時間前には夕食を食べ終え、間食を控えることも大切です。